スーパーや食料品店などの表記はすべてオランダ語です。だいたい見れば何かわかりますが、調理済みのものなどはGoogle翻訳などを使って調べれば何を使っているのかわかって安心して購入できます。「E200」などのE番号はEU圏の食品添加物の管理番号なので、気をつけられている方や小さな子ども向けのものは、E番号の有無や数をチェックしてみてください。
日々の買い物で格闘するうちに、食事系のオランダ語は自然と身に付いてくるように思います。また、各スーパーのサイトをで開いて翻訳機能をオンにすれば、商品が日本語で閲覧可能なので、新しい商品に挑戦したいときや商品比較などをしたいときにおすすめです。
野菜(groente)は小ネギ、ニラ、小松菜、青梗菜などは手に入れるのが難しいですが、日本と品種は違っても、長ネギ、タマネギ、キャベツ、ニンジン、ジャガイモ、ナス、パプリカ、インゲン、モヤシ、白菜、レタス、ホウレンソウ、トマト、キュウリ、ズッキーニ、マッシュルーム、椎茸など大体のものは小さなスーパーでも手に入ります。春先にはホワイトアスパラガスがずいぶん手頃に手に入るのは、オランダで暮らす特権です。
オランダのスーパーでありがたいのは、カット野菜、じゃがいもの種類がかなり豊富で、我が家は大いに活用しています。食事の準備が簡単になったほか、1日に食べられる野菜の種類が増えた気がしています。子どもの食事もカット野菜をハサミなどでさらに刻めば、とても簡単に準備できます。
フルーツ(fruit)は日本以上に種類が充実し、お手頃なものが多い印象です。イチゴ、バナナ、みかん、オレンジ、りんご(ジョナゴールドもあります)、ブドウ、キウイ、モモなどはもちろん、パイナップル、洋梨、マンゴーはかなり値ごろに買えます。
肉(vlees)は牛(runder、子牛はkalfs)、豚(vorkens)、とり(kip)、羊(lam)のさまざまな部位、下味つき、ひき肉がずらりと並びます。ハムやベーコン、ウインナーの種類も豊富です。生ハムやパテ、生食用のタルタルも置いてあります。ハンバーグ(ハンバーガー用で薄いものが多いです)、schnitzel(カツレツ)、slavink(ひき肉を薄切り肉やベーコンで巻いたもの)、boomstammetjes(ひき肉にチーズとパン粉をまぶしたもの)、スペアリブ、cordon bleu(鶏肉や豚肉などにチーズやベーコンを挟んだもの)など、調理済みの商品も充実していて、味付けは割と日本人好みで、個人的にはおすすめです。
ただ、日本のスーパーにある薄切り肉は置いてありませんので、肉屋などで購入します。thinly sliced porkと言えば肩肉(shoulder)かバラ肉(velly)か聞かれますのでお好みで。
|
肉屋で購入した薄切り肉 |
1cmくらいの厚さの豚バラ肉(speklap)や小さめにカットしたぶつ切り肉のようなものを置いてあるスーパーもあるので、炒め物はそちらで代用も可能です。 魚(vis)はサーモン(zalmfilet)、マグロ(tonijn)やタラ(Kabeljauwhaasje)などの白身魚の切り身が売っています。生食に関しては、オランダ名物・ハーリング(ニシンの塩漬け)やスモークサーモン、カニかまぼこ(surimi sticks)、エビ(garnalen)、ザリガニ(rivierkreeftjes)はスーパーでも簡単に手に入るほか、魚屋に行けば、マグロ、サーモンなどの刺身、うなぎの燻製(paling)も手に入ります。肉と同様に、フライや調理済みのものも一定数置いてあります。
|
中央:ハーリング、右下:パーリング |
スーパーでも魚屋でも見かけるサバの燻製やニシンの燻製は、日本の干物のような感じで美味しく食べられます。夏の終わりからはムール貝も出始めます。缶詰もあり、ツナ、サバ、アンチョビ、ニシンなどは、水煮からオリーブオイル、トマトなどの味付けが並んでいます。魚は、冷凍コーナーのものは少し安めに買えるので、そちらもチェックを。
小さい店舗でもベジタリアン、ビーガン、ハラルのコーナーが確実にあり、木綿豆腐や厚揚げ風、インドネシアの大豆発酵食品tempehも入手可能です。代替肉もたくさんあります。見た目ではわからないものも多いので、成分をよく見て買ってください。
そして、コーナー以外にも、調味料からパスタまで、どんな商品にもビーガン、ビオbio(biologique)が一種類は置いてあるのも特徴です。探すのが難しいのは、日本の無添加のような商品です。砂糖不使用はパッケージに記載があるものが多いですが、ラベルの後ろを見て、E番号がないものを選ぶなどするしかないです。
惣菜や調理済みの食事は、寿司が多くのスーパーで買えるほか、ピザはチルドと冷凍、生地のみなど、駐在中に食べ切れないほどの種類が並んでいます。チルドコーナーは、オランダ風マッシュポテトスタンポットやパスタはもちろんですが、インドネシア料理のBAMI、NASI、インドカレー、タイ料理などエスニック系の面積が広めです。このほか、サラダ、サンドウィッチ、オリーブやチーズなどのおつまみなどがあります。日本のスーパーやコンビニと比べると食べたいものに出会いにくいですが、個人的におすすめなのはラザニア、キッシュとスープOma'sシリーズです。
オランダはチルド、缶詰、レトルト、カップスープの素、とスープの棚も充実しています。特にオランダ名物、冬場に登場するえんどう豆のエルテンスープErwtensoepは想像以上に美味しいです。カップスープはマスタードやアスパラがおすすめです。
オランダはインドネシアを長く植民地としていたので、インドネシア料理を中心にアジア系の食材も日本以上に種類が多く、手に入りやすいです。BAMI(インドネシア風焼きそば)、NASI(インドネシア風チャーハン)はオランダでも浸透しているようで、専用の調味料やカット野菜もあるほか、肉屋や魚屋の惣菜コーナーではオランダ風にアレンジされたBAMIやNASIがどこの店にも置いてあります。ガイドブックなどでは触れられていませんが、本場のインドネシア風とは異なる味付けで、どこでも見かけるという点で、一つのオランダ料理なんだと思います。このほか、ベトナム風焼き春巻きloempia、肉まんBapaoなどもあります。
パン(brood)は店で焼き上げたもの、工場で作られた袋入りのもの、自宅のオーブンで焼くもの(常温・冷蔵・冷凍)と、売り方も含めかなりの数が並んでいます。しかし、種類は食パン、フランスパン、丸パン、クロワッサン、ブリオッシュくらいで、使っている小麦の種類や形、大きさが違うものがたくさん並んでいるという印象です。惣菜、おやつ系は、ウインナーやハム、チーズ、チョコやレーズン入りのクロワッサンなど。パンコーナーのそばのケーキコーナーには、ドーナツ、マフィンにアップルタルトなども並んでいます。パン屋さんも同様な感じです。
オランダ語の先生からは、地元の方は、朝食に茶色の食パンBruinbrood、昼食にレーズン入り丸パンrozijnenbolをよく食べると聞きました。レーズン入り丸パンにはチーズを挟むそうです。
白い食パンや丸パンは割と食べやすいですが、オランダの小麦は中力粉が主流で、日本の薄力粉や強力粉が手に入りずらいこともあって、パサパサして、すぐに固くなってしまいます。
いろいろと食べた結果、我が家はAlbert Heijn XLなどで買える冷凍のフランス産picardのクロワッサンをよく食べています。
乳製品(Zuivel)は、日本より種類豊富で値段も抑えめです。牛乳だけでも大きく4つ。全脂肪volle melk、半脂肪Halfvolle melk、無脂肪Magere、酸味の効いたバターミルクKarneがあります。ラクトフリーもあります。冷蔵コーナーだけでなく、常温コーナーにも牛乳はあり、常温にはコーヒー用ミルクなどもあります。
ヨーグルトは、無糖のシンプルなもので3種。全脂肪volle melk、半脂肪Halfvolle melk、無脂肪Magereがあります。ギリシャヨーグルト、アイスランドのskyr、ドイツ系のkwark、ヤギのヨーグルトもあります。砂糖やバニラ、フルーツ入りなども幅広く置いてあります。子ども向けの小さなものもあります。
チーズ(Kaas)も、ショーケースを見るとこれまたびっくりします。売り場のほとんどを占めるハード系のチーズでも、大きさ、乳脂肪分、熟成度など多種多様です。乳脂肪分は+30、+40などで確認できます。熟成度はOudeは熟成が長く、Jongが熟成が短いです。オランダ語の先生によると、クセがなく食べやすいのは、乳脂肪分が低く、熟成が短いものだそうです。大きさでは、自分で削って使うもの、スライスされたもの、ブロック型に切ってあるもの、細かく刻まれたものがあります。さらに、クミンやマスタードなどのスパイス入りもあります。ブランドもいくつかあり、王室御用達のBeemsterなども売っています。ハード系以外にも、モッツァレラ、カマンベール、クリーム、カッテージ、リコッタ、なども数種類ずつ置いてあります。
バター(boter)は、スーパーのプライベートブランドのものなら、有塩gezouten・無塩ongezoutenともに2ユーロ以下で買えます。フランス産のLe Gall 、デンマーク産Lurpakもスーパーで割引で買うこともできます。マーガリンやビーガンのバターなどもあるので、買う前に成分を確認して買った方がいいと思います。
豆乳(Sojadrink)も種類豊富です。無調整はないですが、プレーンから、砂糖が入ったもの、フレーバーありのもの、コーヒー専用のもの、乳幼児向けのものまであります。冷蔵と常温も選べます。ヨーグルトもあります。
変わり種は、オランダの人気デザートVla。バニラやチョコレートなどさまざまな種類があります。味わいはさっぱり目のカスタードといったところです。
たまご(Eieren)は、スーパーのものは日本のようにサルモネラ菌処理がされておらず、生食では食べられません。処理をしていないので、たまごコーナーに行くと少しにおいますし、たまごにはフンや羽がついたまま売られています。慣れるまでは少しびっくりすると思います。日本食スーパーに行くとサルモネラ菌処理をした卵が売っていますが高額です。
調味料は、ほとんどのスーパーにキッコーマンの醤油が置いてあります。マヨネーズは、シンプルなものから、トリュフ入り(おすすめ!)、低脂肪など、食べきれないくらいの種類があります。ケチャップも、シンプルなものから、カレー入りなどさまざまです。中華コーナーにオイスターソースはありますが、日本と同じような味わいのソースはありません。ドレッシングもほとんど置いていないです。
油はオリーブオイルはもちろん、サラダ油、ごま油、米油もおいてあります。
酢は米酢や黒酢はありませんが、バルサミコ酢やリンゴ酢はあります。
塩胡椒、ハーブ系もずらりと並ぶコーナーがあります。
砂糖もグラニュー糖、粉砂糖、角砂糖、きび砂糖はあります。三温糖、てんさい系は見かけないので、普段から使っている場合は日本からの持参がおすすめです。
コーヒーはDouwe Egberts、紅茶Pickwickなど、オランダ発のブランドを中心に種類豊富です。illyやSegafredo、Lavazza、Lipton、Twiningsなどは小さいスーパーでも並んでいます。ただし、コーヒーは日本のようなコップの上に置いてドリップできるドリップコーヒーの簡易パックは売っていません。オランダに限らず、ヨーロッパではこのドリップコーヒーの簡易パックは見かけず、ネスプレッソが主流です。そのため、ネスプレッソのカプセルも公式のものでなく、スーパーのプライベートブランドなどが豊富にあり、日本に比べて手ごろに手に入ります。もちろん、豆やインスタントも売っています。
インスタント麺やカップ麺は、日系はnissinの出前一丁シリーズ、焼きそばシリーズが多くのスーパーに置いてあります。韓国系は辛ラーメンシリーズ、激辛焼きそばBuldakシリーズがあります。その他、パスタ系、フォーなどアジア系もあります。日本製ではないですが、乾麺のラーメンやうどんもどこでも購入でき、一部店舗にはソフト麺もあります。
レトルトコーナーはスープのみで、日本にあるようなカレー、シチュー、中華やどんぶりの素などは売っていません。
瓶詰め、缶詰は種類豊富で、魚やコーン、トマト、パスタソース、豆類、オリーブ、フルーツ系のほかジャムやピーナッツバターなど時短料理に使えるものも多数あります。
冷凍コーナーDiepvriesには、フライドポテト、チキンナゲット、魚フライ、春巻き、ウインナーのようなFrikandel、オランダ版コロッケKroket、ブロッコリー、カリフラワー、インゲン、枝豆、コーンなどのミックス野菜、フルーツ、ピザ、パスタ、パエリヤ、アイス、餃子の皮、春巻きの皮などが並んでいます。肉まんBAPAO(チルドコーナーにもあります)は小腹が空いた時におすすめです。便利なのは、ほうれん草をみじん切りにして小さなキューブにしたもの。手抜きをしたいときにレトルトスープや冷凍ピザなどに追加すると、濃いめの味も和らぐ上、野菜不足も解消できるので、よく使っています。
離乳食は瓶詰めと冷凍があり、低年齢向けのお菓子は日本と比べると少ないですが、コーンスナック、ライスクラッカー、砂糖なしや少なめのクッキー、砂糖なしのグミなどがあります。
オランダの食文化の概要は、こちらのサイトが写真もあってわかりやすいです。
オランダのスーパー
オランダでシェア1位のスーパー。Amstelveenの至るところに店舗があります。アプリをダウンロードするとスマホを使ってセルフスキャンで買い物が可能なほか、購入履歴に反映した商品の割引を週替わりで利用できます。ネット通販も対応。
JumboはAlbert Heijnとよく似た感じです。Vomar Voordeelmarkt、DirkはAlbert Heijnと同じ商品が少し安く買えたり、Albert HeijnやJumboにはない商品もあるので気分転換になります。Lidlはドイツ系のスーパーなので、扱っている商品はその他のスーパーと大きく違います。
日本のスーパーの比べたら種類は少なく、高額ですが、一通りのものはそろえられるので、有り難い存在です。無添加系のものは少ないので、どうしても継続して使いたいものは引越しの荷物に入れたり、一時帰国時などに購入してきましょう。
Hinaichi Bento:見た目も美しく、女性の集まりでよくいただきます。
Flying Fish Nakamura:美味しい魚メニューが嬉しいです。
buntaのお弁当:日替わりからカツ丼、カレー、鰻丼などあります。
ik BENTO:不定期販売。
Atelier Nico:お誕生日などに。
金曜のマーケット
毎週金曜日にStadshartの広場で野菜、肉、魚、惣菜、パン、スイーツ、ナッツ、衣類、日用雑貨などの店が並びます。薄切り肉、刺身、切り身、エノキなど、和食に使いやすい食材もあり、日本の方をよく見かけます。8時ごろから16時ごろまで。朝一番で向かうのがおすすめ。正午前後は人気店は混み合い、15時を過ぎると店じまいを始めるところも。
※火曜日にはStadshartの広場で5軒ほど店が出る、オーガニックマーケットもあります。
Amstelveen近郊のマーケット
このほか、日曜にボス公園、アムステル公園などで開催されている
puremarktはステージなどもあり、お散歩がてらに立ち寄るのにおすすめです。